「三井温熱療法は私に効くんですか?」
温熱療法を受けようか迷っている方に、よく聞かれます。
人は、その人自身のいろんな症状で悩んでいますからね。
例えば……
マッサージとかでは、すぐにツラさが戻る肩こり。
首の痛みや、常にあるこわばり感。
動けるんだけど、いつも気になる腰の痛み。
何をしても抜けない冷え。
寝ても解消しない、カラダの底に溜まった疲れ。
「体を温めると血流が変わり、自律神経(じりつしんけい)の働きにもいいから温熱っていいよねー」
そういう話は、あちこちで聞いているかと思います。
でも、知りたいのはそこではないですよね。
知りたいのは「自分の症状は改善されるのか?」のはずです。
包み隠さず言いますね。
三井温熱療法が、あなたに合うかどうかは、「受けてみないとわからない」、ではありません。
お客様が私に話してくれる内容から、温熱が有効かどうか、かなりの部分がわかります。
柔道整復師(じゅうどうせいふくし・国家資格)として、三井温熱療法に26年携わってきました。
これまでに2万人以上のお客様に三井温熱療法を提供しています。
この記事では私がどうやってお客様に、「温熱が合う・合わない」を判断しているかを、そのままお話しします。
「三井温熱療法は、私のツラさを解決できるの?」
この質問をされる方には、共通点があります。
すでに、いろいろ試している。
整体にも行った。
マッサージにも通った。
湿布も貼った。
痛み止めも飲んだ。
それでもツラさは戻る。
改善した実感が薄い。
そんななかで、三井温熱療法のことを知って、
でも今度こそ時間もお金も無駄にしたくない。
だから受ける前に確かめておきたい。
それって当たり前のことですよね。
私もそう思います。
ただこの質問にもし、明確な答えが出せないのならお客様は不安になってしまう。
三井温熱療法が、お客様に合うかどうかは、体に触れる前にある程度わかります。
私が最初にやるのは、温熱器を持つことではありません
問診です。
私が使っている問診票は、項目がかなり多いです。
書くのが面倒だと感じる方もいらっしゃると思います。
それでも減らしません。この問診で得られた情報で、効く、効かない。合う、合わない、の判断がつくからです。
よく「手で触ればわかるんでしょう」と言われます。
たしかに、手を当てればわかることはあります。
硬さ、熱の入り方、どこが動いていないか。
でも、温熱を当ててよい状態かどうかは、触る前の話です。
触ってから「これはまずかった」では、少しばかり遅い。
私は柔道整復師です。国家資格を持って、骨折・脱臼・打撲・ねんざといった急性のケガを見分ける訓練を受けてきました。
その問診のしかたを、温熱療法の臨床でもそのまま使っています。
温熱の「効かせ方」を知っていることと、温熱を「当ててはいけない状態」を見分けられることは、別の技術です。
私は後者のほうを先に使います。
お客様に温熱をしない日があります
実際にあったお話をします。
50代の女性。首の痛みと、しびれを訴えて来られました。
首を回すと痛い。
右腕にも痛みが出ている。
そしてお話をうかがっていくと、夜間痛(やかんつう)がありました。
夜、寝ているあいだもジンジンと痛む。
話を聞いて、私はいつものような施術をしないと決めました。
信頼している医療機関に連絡し、そちらへ行っていただきました。
診断は、頚椎症(けいついしょう)による炎症。
頚椎症とは、首の骨の変形による、痛みやしびれ。
炎症が強い時期は本当にツラいんです。
帰り際に、お客様にこうお伝えしました。
「夜の痛みが治まって、しびれが軽くなったら、そこからは温熱ができます。そうしたら、また来てください」
その方は炎症が治まるまで医療機関に通われ、そして、また来てくださいました。
ここからが温熱療法の出番です。
痛みが完全に消えていたわけではありません。
でも、炎症という「温めてはいけない理由」がなくなっていた。
三井温熱療法と、柔道整復師としての手技を組み合わせて続けていくうちに、首の痛みもしびれも出なくなりました。
もしあの日、そのままいつものように施術に入っていたらどうなっていたか。
おそらく症状は悪化していたでしょう。
そして、その方は「三井温熱療法は効かなかった」と思ったまま、二度と来なかったでしょう。
温熱が合わないのではなく、順番が違うだけ、ということがあります。
私はその見極めを、最初にやっています。
私が問診で必ず聞くこと
いつから痛いですか?
夜、寝ているときもツラいですか?
じっとしていても痛みますか?
この3つは最初に聞きます。
どれも「はい」なら、たいてい温熱の日ではありません。
ぎっくり腰とか五十肩、股関節の痛み、膝の痛み、首の痛み。まあ、いろいろあります。
昨日から、とか3日前とか……。
1ヶ月前からとか……。
例えば、3日以内のぎっくり腰なら、まだ相当痛いはず。
五十肩も同じ。
寝ているときも痛みで目が覚める。
こんなときはまだ、温熱の出番じゃありません。
ちょっとした動きで強い痛みを感じるなら、まずは安静です。
時には痛み止めや冷湿布が必要です。
医療の専門用語でいうと、炎症という状態ですね。
急性の炎症と、慢性の炎症
炎症にも、急性と慢性というのがあって、これがまたややこしい。わかりにくいですよね。
先ほども言いましたが、これは膝でも、腰でも、五十肩でも同じです。急性の炎症が起きている時期に本格的な温熱療法を、私はやりません。
その時期にやるべきなのは、炎症を抑えることと、安静です。温熱の出番は、そのあとです。
もう一つ。慢性の炎症というのがあります。
急性の炎症は、比較的わかりやすいけど、慢性の炎症を見抜くには、知識と経験が必要です。
とても大事なことをお伝えしますね。
三井温熱療法は、慢性の炎症による痛みでも、一時的に痛みをラクにしてしまうこともよくあります。
そしてそれが、温熱が効くという誤解と錯覚を強く与えてしまうということです。
血流がよくなり、副交感神経(ふくこうかんしんけい)が優位になれば、痛みは一時的に軽くなる。
これは、私も施術のなかでさんざん見てきました。
かなり昔の話です。私が失敗したときのことをお話しします。
ぎっくり腰と言われて、一ヶ月以上たっている方でした。
最初の2週間は、夜も痛みで目が覚める状態。ここ最近ようやく寝られるようになってきた、と。
立ち仕事です。ときにはかがみ込んだりもするし、重いモノを持ったりもする。
ラクになるのは、横になっているときだけ。
温熱しました。
痛い場所を中心に、熱さが気持ちよく感じるまで、たくさん熱を入れました。
その方は、痛みがだいぶマシになったと喜んで帰っていきました。
翌日、電話してみたんです。
痛みがさらに増して、横になっていてもツラい……。
「痛みがラクになったんで、うれしくて動きすぎました」
私の言葉が足らなかった。
痛みがラクになることで、必要な安静をおろそかにして無理をする。
その結果、痛みが悪化する。傷んでいた組織が、さらに壊れる。
そして「温熱療法は、私には効かない」ということになる。
熱を入れることより、そのあと何をしてはいけないかを伝えること。
あの日から、そちらのほうを先にやるようになりました。
だからこそ、問診で聞きます。
ご自分で見分ける必要はありません。私が聞いて、判断します。
温熱を避けたほうがいいケースは、ほかにもいくつかあります。こちらにまとめました。
三井温熱療法でやってはいけないケースは?
「合うと思います」と、私はちゃんと言います
ここまで温熱をするのを断る話ばかりしてきたので、逆のことも言っておきます。
お話をうかがって、私が適応だと判断したときは、はっきりこう言います。
「あなたには、温熱療法が合うと思いますよ」
ぼかしません。「まあ、やってみましょうか」とは言いません。
合うと思ったから、合うと思うと言う。それだけのことです。
断るときにきちんと断るから、勧めるときにはっきり勧められる。この二つは、セットです。
どんな方にも「効きますよ」と言う人は、本当は何も判断していません。
そして、施術が終わったあとにも同じことをします。
何をやったか、なぜそこをやったか、どのくらいで痛みや症状が戻る可能性があるか。
次はいつ頃がいいか。
根拠とあわせてお伝えします。無駄に通っていただく必要はありません。
当日の流れ、料金、指名でご予約いただく方法は、こちらにまとめています。
三井温熱療法をサロンで受けたい方へ|当日の流れと、私の判断のしかた
同じ療法でも、受ける相手によって変わります
もうひとつ、受ける前に知っておいていただきたいことがあります。
三井温熱療法は、同じ療法です。同じ機械を使います。でも、同じ施術にはなりません。
これは他の方を否定する話ではありません。
技術というのは、そういうものだという話です。
私の施術を受けた方から、こう言われることがあります。
「熱の入り方が違う」
熱の入り方が違う、という言葉は、受けた方にしか出てこない言葉です。
設定温度の話ではありません。
同じ温度でも、どのように当てるか、温熱器をどける速さ、どこにどれだけ熱を入れるか。
こういったことで、体の返事がまるで変わります。
温熱器は道具です。道具は、扱う人の手の中で結果が決まります。
だから「三井温熱療法が自分に合うか」と同じくらい、「誰に受けるか」も重要。
受ける前に、その人がどういう判断をする人なのかを確かめておいて損はありません。この記事は、そのために書いています。
熱そのものについての私の考え方は、こちらに書きました。
三井温熱療法とは?「熱いほど効く」は本当です。ただし我慢はさせません
受ける前に、よくいただく質問
Q. 今つらいところがあるのですが、その日に施術してもらえますか
お話をうかがった結果、その日は施術をしないこともあります。炎症が疑われる時期は、温めるより先にやるべきことがあるからです。
その場合は、理由をお伝えしたうえで医療機関をお勧めします。落ち着いてから来ていただければ、そこからが温熱の出番です。
Q. 病院に通っている最中でも受けられますか
通われている内容によります。問診で必ずうかがいますので、そのままお話しください。
必要な医療を後回しにすることはしません。温熱は、医療に代わるものではなく、体をラクにするためのものだと考えています。
Q. 熱いのが苦手なのですが、我慢が必要ですか
我慢はさせません。熱をコントロールしているのは、受ける側ではなく当てる側です。
「熱いっ!」と感じた瞬間にどけるのが私の仕事で、そのために温熱器をどける速さには自信があります。
Q. 施術のあと、だるくなりませんか
私の施術では、だるさはほとんど出ません。だるくさせない当て方があるからです。
もし気になることがあれば、その場で遠慮なくおっしゃってください。
最後に
「温熱は私に合うでしょうか」への答えは、こうです。
お話をうかがえば、わかります。
そして、合わないと判断したときは、そう申し上げます。今は温熱じゃない、という日もあります。
あの50代の女性は、一度お断りした方です。それでも戻ってきてくださった。
私にとっては、そのほうがずっと大事なことです。
当日の流れ、料金、指名でのご予約については、こちらをご覧ください。
三井温熱療法をサロンで受けたい方へ|当日の流れと、私の判断のしかた
あなたの毎日が、少しでもラクになりますように。
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